燕バレも呆れた監督の暴力「僕は体験したことはない」
日本でも、スポーツの現場では暴力やパワハラに厳しい視線が向けられるようになった。アメフトやレスリングでは指導者が職を追われ、高校野球でも体罰監督には謹慎処分や出場停止というペナルティーが科される。しかし、緒方監督の処分は厳重注意にとどまり、NPBからもおとがめなし。問題発覚後も指揮を執り続けている。
バレンティンは呆れたようにこう言った。
「その処分には納得いっていないね。もし、選手がコーチや監督を叩いたら、厳重注意処分だけでは済まされないはず。だったら、その逆も同じであるべきで、処分は平等であるべきだと思う。自分が選手の立場だったら納得できない」
■「殴られたこと? ありますよ」
2011年に来日したバレンティンは、過去に日本でも体罰の現場を目撃したことがないと言ったが、セ・リーグ某球団に所属するアラフォー選手に聞くと、「プロ入りしてから殴られたこと? ありますよ」とあっさり認め、その日のことを振り返り始めた。
「試合中のベンチ裏でいきなり、なんだその態度は! とヘッドコーチに右頬を平手で張られた。交代を告げられたあとの僕の態度がふてくされたように見えたみたい。試合後には監督室にも呼び出された。監督は僕が部屋に入るや否やドアのカギをガチャリと締めて……」