ラグビーW杯決勝ラウンドのダークホースは「4年後開催国」
延長戦も含めて100分間を戦った95年南アフリカ大会の伝説の決勝戦(南ア15―12ニュージーランド)でプレーしたジョセフHCにとって、オールブラックスのジャージーは誇りであり、限りない愛着の対象だ。
そのチームに日本を率い、本気で勝ちにいくことになるからである。
そのニュージーランドは、今大会で史上初のW杯3連覇達成を狙っている。しかし、彼らの前に立ちはだかりそうなのが、ラグビーの母国イングランドだ。イングランドのHCは、4年前に日本を指揮したエディー・ジョーンズ。チーム状態が良いことに加えて日本に精通し、地の利を知り尽くしていることが強みだ。
地の利は、主力選手の多くが日本でのプレー経験を持つ南アフリカにもある。こちらは堅守がストロングポイント。21日のニュージーランド戦に敗れると2位通過となる公算が高いが、過去には同じ組の1位と2位が決勝戦で対戦したことが07年、11年と2回ある。ファイナリストになる力は十分にある。
ダークホースは4年後の開催国フランスだ。大会前に世代交代を断行し、若手が大胆なラグビーを見せる。下馬評が低いときに大活躍するという“伝統”をもっている不思議なチームだ。