鈴木雄介が世陸50km競歩金も…五輪の暑さ対策は練り直し

公開日: 更新日:

 元陸連専務理事の帖佐寛章氏(現顧問)が言う。

「鈴木がバラエティー番組に出ていた時は電話して『バカもんが!』と怒鳴りつけたよ。それが原因ではないだろうが、恥骨炎などで同年の世界陸上(北京)20キロは途中棄権。16年リオ五輪、17年世界陸上(ロンドン)も出場できなかった。昨年5月に実戦(東日本実業団選手権)復帰し、今年は世界陸上の出場権を取ったので私が地元の焼き肉屋で激励会を開いた。鈴木は私がかつて指導した順大陸上部OB。陸連の今村(文男=順大大学院修了)競歩コーチに、順大から富士通に進んだ塩尻和也(リオ五輪3000メートル障害代表)と同社の福嶋(正)監督も激励会に呼んだ。そこで鈴木に『もうバカなことはするな。3年間の苦労が吹っ飛ぶぞ』と言ってから、『ドーハは深夜のスタートになる。電灯の中のレースは速く感じる。ペースをしっかりつかめ』と話した。この日は湿度が75~80%以上もあったという。そこまで湿度が高いと汗が蒸発せず、体温が下がらない。マラソンや競歩を行うのは人道上の問題がある。皇居前が舞台の東京五輪のコースも過酷なレースになるだろう。実際に歩いた鈴木は『まったく日陰がない。脱水になってもおかしくない』と実感し、『可能なら(コースを)再考してほしい』と求めたほどだ。コース変更は無理だろうから、身を守るための暑さ対策をもう一度練り直すべきだ。今回の終盤はかなりバテていたからな」

 高温多湿のドーハで勝っても、東京五輪で頂点に立てる保証はない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に