原監督「セ軍もDH制」提言のお笑い OBは「短絡的」と指摘
■「その前に投球回数を」
巨人OBで巨人やパの日本ハムなどで投手コーチを歴任した高橋善正氏(評論家)は「確かに投手が打席に立つセは打線に切れ目が生まれる。それがないパの方が投手が育つ土壌はある」とした上でこう続けた。
「ただし、あまりに短絡的な感じがします。原監督は投手起用において我慢をしないタイプ。見切りが早い。その試合を勝利に導く手腕にたけているが、少々悪くても若手を育てるために長いイニングを投げさせるという考えはない。そのため先発した若手を、相手の打順が一回りする二、三回で交代させる試合も目についた。最低でも五回以上は投げさせないと自信は生まれないし、力もつかない。例えば、今季のチーム防御率がリーグトップ(3・46)だった阪神の先発陣は長いイニングを投げた印象。投手が育たないと言うならDH制を理由にする前にまず、原監督が起用法から考え直さないといけません」
今季の巨人のチーム防御率は3・77でリーグ4位。先発投手の平均投球回数は5・87回だった。阪神は最も長い6・08回。チーム防御率4・78でリーグワーストとなったヤクルトの5・48回が最短となっている。