嶋争奪戦の裏側は…ヤクルト奥川vsロッテ佐々木の代理戦争
楽天を自由契約になった嶋基宏(35)。2013年日本一の立役者もすでにベテランの域に達した。今季は持病の腰痛の影響もあり、盗塁阻止率は・070(企図数43、許盗塁40)と往時の輝きはない。
「守備を考えると、一軍でマスクをかぶれるかどうかというレベル」(パ球団編成担当)
との声もある中で、年俸5000万円の2年契約で獲得したヤクルトだけでなく、ロッテも最後までオファーを出し続けたという。
「ヤクルトとロッテが是が非でも嶋を欲しかったのは、黄金ルーキーの存在があるからです」
とは、放送関係者。
「今秋ドラフトでヤクルトは奥川(星稜)、ロッテは佐々木(大船渡)の獲得に成功した。彼らを育てるうえで、捕手の役割は非常に大きい。嶋が07年に楽天入りした際の監督は野村克也氏。『ノムラの教え』を受け、田中将大、則本昂大という球界屈指の投手とバッテリーを組み、結果を残した。この経験は奥川や佐々木に限らず、今いる捕手のレベルアップにも役立つはずです」
ヤクルトは美馬争奪戦ではロッテに敗れたものの、嶋獲得で少しは鼻を明かせたか。