捕手難で楽天クビの嶋に特需 “打てる捕手”残留も追い風に
クビから一転、売れっ子になった。
楽天から25%の減額制限を超えるダウン提示を受けていた嶋基宏(34)が退団。21日に自由契約を申し入れ、他球団からのオファーを待っている。
今季の嶋は腰痛の悪化と若手を積極起用する球団方針もあって、出場試合数はプロ13年間で最少の57試合。打率・209、3本塁打、15打点。盗塁は一度も刺していない。本来であれば、声がかからなくてもおかしくない成績だが、すでにヤクルト、中日、ロッテ、オリックスが獲得調査に乗りだしているという。
球界全体で捕手の人材難は深刻化している。投手の実力を引き出す配球術やコミュニケーション能力は経験によって培われる。ベテランは体力が衰えても、その点が評価される。
例えば、ロッテの細川亨(39)。2010年オフに西武からソフトバンクへFA移籍した際は、横浜(現DeNA)、オリックスが獲得に参戦した。16年オフに構想外となりコーチへの転身を打診されるも固辞。36歳で楽天と契約した。18年に戦力外通告されると、今度はロッテへ移籍。このときはすでに38歳だった。