ソフトBは柳田と巨額契約 日本球界も“ぜいたく税”が必要だ
日本一球団が大盤振る舞いを見せている。
25日、ソフトバンクの柳田悠岐(31)が新たに7年契約を結んだ。本来は今季が3年契約の2年目だが、来季から新たに7年契約を結び、年俸も現在の5億7000万円をベースとした変動制になる。4年目終了時に、残り3年間の条件を見直すという。
今季は開幕直後に左膝裏の肉離れで戦線離脱。わずか38試合の出場にとどまったとあって、
「最高です。(球団には)感謝しかないです」
と本人が言ったのも当然だろう。
長期契約はリスクも大きい。ケガや不調で成績を残せなければ、その分のカネはドブに捨てたのと同じこと。ソフトバンクは同じく7年契約を結んだ松中(2006~12年)の失敗で懲りたのではなかったか。
ある球団OBは「簡単に言えば、FAの権利を事前に買い取った」と、こう話す。
「7年契約ということは、事実上の生涯ホークスです。つまり、柳田は夢だったメジャー移籍や、いずれ選択肢に入るであろう国内移籍を断念することになる。その見返りに7年契約で選手としての身分保障をしたようなもの。ソフトバンクは所属選手と大型契約を結ぶ際、『いま、この選手をFAで獲得するならば』と仮定し、条件を決めている。ただでさえ、最近は楽天の攻勢がすさまじく、16年岸(元西武)、昨年は浅村(同)、今季は鈴木(元ロッテ)と積極的にFA補強を行っている。それだけに大型契約のリスクは承知の上。他球団に流出するよりはマシ、と考えているようです」