無償で虎入り 中田賢一に囁かれるソフト“引き取り願い”説
新天地なら働けそうだ。ソフトバンクから無償トレードで阪神入りした中田賢一投手(37)が24日、入団後、初めて鳴尾浜で自主トレを行った。
今季は一軍登板はわずか1試合も、二軍では21試合(95回3分の1)に投げて6勝3敗。防御率(3・02)と勝率(・667)はトップ。まだまだ戦力になりそうな右腕も、リーグトップの防御率(3・63)を誇る投手陣の中では必要とされなかったようだ。つまりは戦力外というわけだが、あっさりとクビにはできない事情があるという。ソフトバンクOBがこう語る。
「中日在籍時の2013年オフに中田がFA宣言した際には、中日、阪神、ヤクルトと争奪戦になった。中田は北九州市出身ということで、当初から地元のホークスが有利といわれていたが、結局は条件勝ちです。当時の中田の年俸は7000万円。ホークスとは4年総額6億円プラス出来高で契約したと報じられていたと思う。実際の金額は7億とも8億とも聞いた。2桁勝利(11勝)は1年目だけとはいえ、5年間は主に先発としてよく投げた。三顧の礼で迎えたFA選手だけに戦力外でもむげに扱うことはできない。阪神の球団幹部は『うちからお願いしたトレード』と言ってますが、実際にはホークスがFA宣言時に中田に惚れ込んだ阪神に引き取ってもらったのではないか」
メッセンジャー、ドリス、ジョンソンが去った阪神にとって、先発も中継ぎもできる中田の譲渡はありがたい話だったに違いない。