レスリング五輪代表決定戦は非公開に NTC閉鎖回避が最優先
東京五輪でのメダル量産を期待されるレスリング代表を決めるプレーオフが8日にナショナルトレーニングセンター(NTC=東京・北区)の道場で行われる。
代表選考会の公開を原則としているレスリング協会は5日に会見し、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、報道陣シャットアウトで行うと発表した。
男子フリースタイル(FS)74キロ、女子FS68キロの2階級を決めるプレーオフには、選手とそのセコンド、審判や協会役員ら64人が来場する予定。判定の透明性を確保するため、2試合ともSNSを通じてライブ中継される。
会見した末柄勝総務委員長は「基本的に公開が原則だが、今回は我々としても苦渋の決断を下さざるを得なかった」と説明し、理解を求めた。
当日は来場者全員にマスク着用、手指の消毒などを徹底させ、感染防止に努めるが、仮に健康被害を訴える者が出れば、その影響はレスリングだけにとどまらない。
レスリング関係者によれば、NTCを所管するJOC(日本オリンピック委員会)から各競技団体に対し、同センターでの報道陣向けの公開練習や会見などを控えるよう通達が出ている。通常の練習で、1人でも感染が確認されれば、各競技の練習場はもちろん、宿泊施設がある「アスリートヴィレッジ」も使用禁止になるという。