瀬古氏リーダーご満悦…MGCで露呈した“冬の好記録”の虚無
東京五輪マラソンの最後の1枠が決まった。
男子は、8日のびわ湖毎日で大迫傑の記録(2時間5分29秒)を上回る者は現れず、女子は名古屋ウィメンズで一山麻緒(22)が国内マラソンの日本人歴代1位となる2時間20分29秒で初優勝。1月に大阪で松田瑞生が記録した2時間21分47秒をあっさり逆転。最後の切符を得た。
2018年8月の北海道マラソンから始まった東京五輪代表選考会のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)シリーズはこの日で終了。いくつか課題が浮き彫りになった。
五輪代表2人を決めた昨年9月の選考会はわかりやすかった。当時は五輪とほぼ同じコース、同じ時季にペースメーカー(PM)をつけずに開催。男子1位中村匠吾、2位服部勇馬、女子は1位前田穂南、2位鈴木亜由子が代表に内定した。
問題は残り1枠を残した昨年12月からのファイナルチャレンジ(男女各3大会)だ。代表2人を決めた9月以降の大会を「消化試合」にしないための策だろうが、真夏の五輪代表を冬のレースで、しかも五輪にはいないPMをつけた。男子は東京、女子は大阪と名古屋と、高速コースで記録が出やすい大会に選手が集中。女子のさいたま国際は昨年限りで姿を消した。