延期になったマスターズ 13Hパー5新設ティーは使われる?
しかし、会場のパー5で510ヤードともっとも距離が短く、「ボビー・ジョーンズが意図していたものとは違ってきている」(リドリー会長)という指摘があった。
クラブやボールの進化で、ドライバー飛距離300ヤード以上が当たり前になった現在では、ショートアイアンで2オンが可能になり、好スコア続出のやさしいホールになっていたのだ。
そのためにヤーデージを延ばす改造を行ったのだが、「今年は使われる可能性は低かった」(コース関係者)ともいわれたのはなぜか?
■前年覇者ウッズが語ったこと
マスターズは世界ゴルフ界のショーケースといわれている。オーガスタナショナルGCのように潤沢な資金があれば、いくらでも周辺の土地を買収して、コースのヤーデージを延ばすことができる。
しかし、多くのゴルフ場では距離を延ばすのは簡単な話ではない。
USGA(全米ゴルフ協会)やR&A(全英ゴルフ協会)と並んで、ゴルフ界のリーダーを自負するオーガスタナショナルGCは、他のトーナメントコースに気を使い、ゴルフ振興のためにコース総距離の延長を憂慮するUSGAにも配慮する必要があったのだ。