巨人戦の切り札 虎藤浪が開幕カード“右打者殺し”に急浮上
プロ野球の開幕日が6月19日に決まり、移動に伴う感染リスクを減らす目的で、セは開幕後に首都圏(東京ドーム、神宮、横浜)で集中開催する。巨人の開幕カードの相手は阪神が有力だ。
開幕投手は、巨人が菅野、阪神は西で決定しているが、注目は阪神の藤浪晋太郎(26)である。24日に、甲子園球場で行われたシート打撃に登板。打者5人から4三振を奪い、「中継ぎで1回という投手じゃない」と矢野監督をうならせたのだ。
関西の放送関係者がこう言う。
「3月に新型コロナウイルスに感染。球界第1号だっただけでなく、それが合コンによる感染だったことが発覚して、チーム内外から大ブーイングを食らった。その後、約2週間の入院や自宅待機期間を強いられたが、今年は調子自体はまずまずで、先発枠の5、6番手の立場をキープしている。コロナでケチをつけても、2カ月のブランクで大きく調子を落としていないとあって、巨人戦の“切り札”として開幕カードの先発が浮上しています」
とはいえ、近年の藤浪は右打者への抜け球が多く、「右打者殺し」として他球団に恐れられている。入団からの1試合当たりの与四死球率を見てみると、2013年の3.01を皮切りに、14年=4.14、15年=4.21、16年=4.15、17年=8.08、18年=6.46と悪化の一途。昨季に至っては5回途中、被安打4、与四死球8の1失点に終わった中日戦が唯一の一軍マウンドだった。