東京五輪が簡素化を検討 規模縮小なら“標的”になる種目は
開催を目指すなら当然だろう。
来年夏に延期された東京オリンピック・パラリンピックは、新型コロナウイルスの世界的な流行の長期化や経費削減に対応するため、政府と組織委員会、東京都などが開催方式の簡素化を検討していることが明らかになった。
具体的には、各競技会場での観客数の削減、開閉会式での参加者の絞り込み、セレモニーの縮小、選手や大会関係者だけでなく、観客全員にPCR検査を義務付け、選手村からの外出も制限するといった内容だ。
気温が上がっても感染力が落ちない新型コロナウイルスだ。来年の開催だってどうなるかわからないが、何としても中止は避けたい関係者たちが大会の簡素化を検討するのは当たり前。「完全な形」での開催を主張してきた安倍首相の方針が変更されることは間違いないだろう。
■条件が揃いすぎている
そこで陸上関係者が心配しているのがマラソンの扱いだ。コロナ感染が国内で広がりを見せた2月から、国内のマラソン大会は次々に中止となっている。3月1日に行われた東京マラソンも3万8000人の一般ランナーの部は取りやめとなった。すでに12月まで750以上の国内マラソンは中止を決定。大阪府の吉村洋文知事は、11月29日に予定されている大阪マラソン(募集定員3万5000人)も「開催は難しいのではないか」と言っている。