6.19開幕ボイコットなしも…選手が懸念する2つの重大問題
損失補填で大量解雇
選手は、今季の査定についても重要視している。
選手会の森事務局長はこの日、「今季(の年俸)が保証されるだけで、来季プレーする上での不安は残っている」と言及した。
公式戦縮小と一定期間の無観客開催により、各球団は数十億円規模の減収になるのは必至。セ・リーグでは、主催球団のドル箱になっているクライマックスシリーズの中止も決まった。
各球団がマイナスを被ることで、選手の来季の契約、年俸に影響が及ぶ可能性は十分にある。球界関係者がこう言う。
「実際、5月のオーナー会議で、一部球団から今季の年俸を減額すべきという声が出たほどです。プロ野球球団の年間の純利益は多い球団でも10億円強。利益余剰金も100億円に届くかどうか。親会社から広告宣伝費として支援を受けている球団もあるが、いずれにせよ、数十億円の損失はかなりの痛手。経理上、20人から30人規模で選手を解雇しないと、経営が立ち行かなくなると頭を抱える球団さえある。試合数に応じて、年俸のベースを一律カットする可能性も否定できない。巨人などは、例年通りの査定をする一方で、球団の収入を増やすために来季の試合数を増やすプランも検討しているというが、それでも選手の負担が増えることに変わりはありません」
収入減に苦しむ球団と、選手生命がかかっている選手。双方の交渉は、これからが本番だ。