オリ太田 父親との打ち込みが生んだ21世紀生まれ初本塁打
不運のケガから這い上がり、21世紀初の仕事をやってのけた。
天理(奈良)から2018年のドラフト1位で入団した太田椋(19)が、16日のソフトバンク戦の三回にプロ初安打となる本塁打をバックスクリーンに放り込み、勝利に貢献した。21世紀生まれの本塁打は球界初だ。
「去年の最後は一軍に出させてもらったのに悔しい思いをした。打ててよかった」
試合後、お立ち台に上がった本人はこう振り返ったが、「悔しい思い」をしたのはシーズン後半だけではない。
昨年、プロ1年目のキャンプは二軍スタートも、実戦に入ると、その打撃が首脳陣の目に留まった。実戦5試合で打率4割。開幕一軍入りも視野に入ったが、しかし、3月8日に千賀(ソフトバンク)から死球を受け、右手を骨折。全治3カ月の重傷を負った。
それでも本人は腐らなかった。地道にリハビリに励み、9月に一軍昇格。だが、6試合で16打席無安打と振るわず、シーズンを終えた。悔しい思いをバネに、オフはバットを振り込んだ。マスコミ関係者がこう言った。