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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

箱根駅伝実現の秘策 東京外しと多摩川スタートで“密”解消

公開日: 更新日:

 コロナの影響はまだ続きそうだ。10月11日に開催予定だった大学駅伝の第1弾、出雲全日本大学駅伝の中止が正式に決定。全日本大学駅伝(11月1日)、メインの箱根駅伝(来年1月2、3日)への影響は必至だ。

 駅伝はスタートの1区さえうまく処理すれば後はバラけ、密集の心配はない。問題は沿道の観衆。ロードレースは舞台が公道だから無観客はあり得ず、出雲や全日本の伊勢路の沿道はともかく、箱根は約100万人が集まる超過密イベント。クラスター発生ならば五輪開催にも影響するから、後援する新聞、テレビ、スポンサーも慎重にならざるを得ない。

 予選会(10月17日)は、自衛隊立川駐屯地の周回コース(1周3・3キロ)の無観客で行うが、東京・大手町から箱根・芦ノ湖の片道110キロをカラにはできない。ましてCOVID―19は秋から冬が要注意と専門家が指摘するだけに常識的には中止だろう。

 今度が第97回という伝統のレースを実現する道はないか―――秘策は一つ、東京外しだ。

 箱根駅伝は東京と神奈川をまたいで展開する。道路使用は管轄警察の管理で、警視庁と神奈川県警では管理が複雑で責任の所在も不明確。これを一本化するしかない。

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