マラソン&駅伝が消滅危機…陸連“コロナ指針”が難題過ぎる
「ハードルが高過ぎますよ」
そうこぼすのは、箱根駅伝常連校の関係者だ。
27日、コロナ禍により出雲全日本大学選抜駅伝(10月11日)の中止が発表された。「大学3大駅伝」の一つが中止になれば、後に続く全日本大学駅伝(11月1日)や箱根駅伝(1月2、3日)だけでなく、実業団や中学、高校、都道府県対抗駅伝、主要マラソンの開催可否判断に影響するのは必至だ。前出の大学関係者がいう。
「陸連が6月末に出した『ロードレース再開についてのガイダンス』は開催の前提条件などが非常に厳しい。緊急事態宣言解除が前提というのは当然としても、『コースを通過する全ての管轄自治体からイベント開催が認められている。大会開催都市もしくは地域において、新型コロナウイルス感染症に関する診療体制が整っている。レースに関わる全ての人(選手、チーム関係者、大会・競技役員、観客、メディア)の健康状態の管理体制が整えられている。主催者の感染症予防対策として、3密回避、シャトルバス、更衣室、招集所、スタート待機所、トイレなどのソーシャルディスタンス確保。沿道での応援自粛要請等々』が条件に挙げられ、すべてクリアするのはとても無理。マラソンや駅伝は人気大会ほど、選手、関係者、観客は密になり、報道陣も多い。ロードシーズンは気温、湿度が低く、感染しやすい環境にある。これでは開催はほとんど不可能です」