コロナ禍で明暗分かれたMLB レ軍は1780億円新球場が水の泡
今シーズン、メジャーリーグではコロナ禍で、チームによって損得が分かれた。
もっとも得したのはアストロズだ。ア軍は今年1月に球団ぐるみのサイン盗みが発覚し「社会の敵」となった。3月下旬に開幕していれば遠征先で痛烈なヤジにさらされたはずだ。しかし、コロナ禍で開幕が4カ月延びたおかげで、サイン盗みは最大の関心事ではなくなり、しかも7月下旬に始まった公式戦は無観客。敵地でも通常の精神状態でプレーできた。その結果、ア軍は昨季21勝のバーランダーがヒジの故障で全休、同20勝のコールもチームを去ったにもかかわらずプレーオフ進出を果たした。
カブスもコロナ禍が吉と出たチームだ。最大のライバルであるカージナルスはクラスター発生で約15日間試合ができなくなり、再開後はダブルヘッダーが複数組まれてチームが疲弊。さらに同地区のブルワーズもコロナ禍による開幕延期のあおりで、主砲イエリッチがひどいスランプに陥りチームの得点力が低下。カブスで今季好調なのはダルビッシュだけで、主力は軒並み不調だったにもかかわらず、楽々地区優勝することができた。