チームの窮地でベテランが「5連勝で下の毛を剃る」と宣言
「オレがベイスターズに行ったとき、世話をしてもらったからさ。初めてのニホンでわけがわからない時に親切にしてもらって、本当にありがたかった。マサもメジャーは初めてなんだろ? だからオレがやってもらったのと、同じことをしてるだけだよ」
ベタンコートのこの言葉を聞いたとき、人の縁というものに感じ入りましたね。ああ、こうやって、身に覚えがなくても、いろいろなところで人はつながっていくんだなあ、と。
メジャーといえば、映画「マネーボール」に代表されるように、経営陣は非常にシビアでドライです。でも、選手はこうした人情味にあふれています。
試合で負けても、誰かひとりに責任を負わせたりはしません。試合の負けは全員で背負うとの考え方が根付いている。それでも負けが続くと、チーム全体の雰囲気が暗くなるもの。そんなときに率先して雰囲気を変えようとするのがベテラン選手です。
■「おまえ、ふざけんなよ!」
インディアンスの負けが込んだある時期のこと。何とか1勝して連敗を止めようと、野手のベテランが「5連勝したら、オレは下の毛を剃るぜ!」と宣言しました。なぜそうするかはともかく、沈んでいたチームのムードを盛り上げようとしたのです。