堂安律 馴れ合い嫌う「メッシの再来」が口にした強い野心
それでも、後半は今季から所属するビーレフェルトの役割に近かった。
「ドイツに行ってから、ウイングの方にいるとあまりボールに触れない。今の(ポジションの)インサイドハーフには満足してますけど、ゴールが少し遠い。その分、長い距離のドリブルをして味方に預けるとかゴールに絡むといったプレーを増やして、チームの助けになれればいい」と話したように、黒子になってチームを支える意識は色濃く感じられた。この献身的な守備も、ドイツで磨きをかけた部分だ。
「ウイングが張って、ボールを支配しながら前に出ていくオランダは<3点取られても4点取れればいい>という考え方。でも、ドイツは1―0とか堅く勝つチームが多いと思います」と堂安は言う。この哲学が体に叩き込まれ、よりハードワークができるアタッカーに変貌しつつあるのは、前向きな要素と言える。
しかしながら、ゴール前での怖さを発揮し、目に見える結果を残さなければ、代表チーム内の争いに勝てないのも事実。今回の陣容を見ても、右サイド要員は久保、伊東、三好康児(アントワープ)と数多くいる。