ソフト工藤vsロッテ井口“元チームメート”監督の意外な因縁
工藤氏が巨人移籍を決意したオーナー代行の一言
高塚オーナー代行と交わされた覚書は「オーナーかオーナー代行が退任した場合は、自由契約選手になる選択権は井口にあり、球団は異議を申し立てない」という内容だった。
高塚オーナー代行が部下への強制わいせつ罪の容疑で逮捕、辞任したことで、04年オフに井口はダイエーを去った。一方の工藤は99年、防御率と最多奪三振の2冠を取り、リーグ制覇に貢献。中日との日本シリーズ第1戦に先発しシリーズ新記録13個の三振を奪って完封勝ちを収めた。
「ところがオフの交渉で工藤は、高塚さんから『君の登板日には客の入りが悪い』と言われたと明かし、FA宣言して巨人へ移籍した。高塚さんの一言がダイエー退団、巨人移籍の大きな理由ともいわれたが、すでに巨人に移籍することを決めていた工藤が高塚発言を利用したとの声もあった。いずれにしてもダイエーに来たばかりのワンマンな高塚さんと工藤がうまくいってなかったことは確か。理由はどうあれ、ホークスから出ていった工藤は古巣の監督となり、ホークスの主力だった井口と優勝を争っているというのは、なんとも奇妙だ」(前出のOB)
奇縁の2人、最後に笑うのはどっちだ。