DeNA1位・入江大生 小5で板前の父の眼鏡を粉砕した剛速球
入江は小学3年生から今市レイダースで自発的に野球を始め、4年時にはチームの2番手投手になった。高学年の試合に出場すると、打ちのめされて号泣することも度々あったという。大地さんは「泣くなら強くなれ」とゲキを飛ばし、入江から頼まれたら惜しむことなく練習に付き合った。
「今は言うこと聞かねえし、調子に乗ってるバカヤローと思うけど、昔は本当に可愛かったんだ。毎日のように俺が帰ってくるまでグラブを持って待ってんだよ。小学5年生くらいだったかな。キャッチボールをせがまれて相手をしてたある日の夕方だよ。『そんなへなちょこボールだと打たれちゃうぞ』って言ったら、すごい球を投げてきた。周りが薄暗かったのもあって、捕り損ねちゃったの。それが眼鏡に当たって……。20万くらいした18金のフレームのやつが壊れちゃったんだよ。レンズが目に刺さって、失明の手前までいった。それ以来、キャッチボールはしてないよ(笑い)」(大地さん)
もともと野球に全く興味がなかったという大地さんは、多忙の合間を縫って入江の応援に行くうちに、いつしか今市レイダースで二軍監督を務めることになった。