スーパースターと契約できない球団は違う手法を考える
「お金がないから頭を使う」で成功を収めたレイズを他の球団が見習わないわけがない。
今ではメジャー球団すべてが、多かれ少なかれレイズに倣った球団運営をしていることは確かで、それは他球団におけるレイズ出身者の分布を見ても分かる。
今季、レイズでコーチの経験がある指揮官はエンゼルスのマドン監督をはじめ、ツインズのバルデリ監督、ブルージェイズのモントーヨ監督、パイレーツのシェルトン監督、そして昨季ナショナルズをワールドチャンピオンに導いたマルティネス監督の5人。
■極端なシフトやオープナーの考案にも
フロントもしかり。昨シーズン終了後にレッドソックスが同地区であるレイズのチーム編成責任者だったハイム・ブルーム氏を引き抜き関係者を驚かせた。ブルーム氏はまさにレイズの大きな変革の始まりとなった2005年にインターンとして働き始め、その後スカウト部門、選手育成部門、データ解析部門に加え、戦力低下を伴わない選手総年俸のマネジメントまで、あらゆる分野で才覚を発揮、極端なシフトやオープナーの考案にも主導的な役割を果たしたことでも知られる。