■90年代の阪神暗黒時代
この感じ、私は古い虎党だから90年代の阪神暗黒時代を思い出してしまう。あのころ、あまりに弱すぎた阪神は少しでも強くなりたくて、FAなどで他球団のベテラン大物選手を獲得しまくった。高橋慶彦、松永浩美、石嶺和彦、山沖之彦、大豊泰昭……けれど、どれも成功しなかった。必死に補強したけど一向に強くならなかったから、補強しすぎで見苦しいなどと批判されることはなかった。むしろ、かわいそうな弱者を見るような目を向けられていた。
今年の巨人にはそんな弱者のみじめさが感じられる。強者の憎たらしさはどこへ消えたのか。