紀平が初優勝狙う世界選手権 ロシア“4回転娘”の復調具合は
2022年北京冬季五輪の国別出場枠(最大3)を争うフィギュアスケートの世界選手権(3月22日開幕=ストックホルム)が予定通り行われる方針となった。
日本勢として、男子は羽生結弦(26)、女子は紀平梨花(18)らが出場予定。女子のエースである紀平には初の世界女王が期待されるものの、ここにきてロシア勢が復調気配だ。
今季はコロナ禍による調整不足もあって、ロシアの女子は不振が目立ったが、多くのトップスケーターが順調な回復ぶりを見せている。
2月上旬にロシア国内で行われる男女のトップ6人を集めたエキシビションには、2019年のGPファイナルで表彰台を独占したコストルナヤ(17)、シェルバコワ(16)、トルソワ(16)の「3人娘」が揃って出場予定だ。中でも、女子で史上初めて3種類(ルッツ、フリップ、トーループ)の4回転ジャンプを成功させたトルソワの演技に注目が集まっている。
今季のトルソワは、調整不足もあって得意のジャンプの精度を欠き、昨年11月のGPシリーズロシア杯(モスクワ)では4位と振るわなかった。しかし、プルシェンココーチとともにスケーティングの見直しに着手。ロシア選手権では2本の4回転ジャンプを決めるなど、かつての輝きを取り戻しつつある。2月以降に予定される世界選手権代表選考会では、メンバー入りが確実だという。
ロシア勢の対抗馬とされる紀平は昨年12月の全日本選手権で初めて4回転サルコーに成功したばかり。4回転トーループの習得にも励んでいるが、本番ではロシア勢にどこまで食らいつけるか。