“五輪翼賛会”と化した大手紙の不甲斐なさ 国民は右往左往

公開日: 更新日:

「必要な場合の渡航まで禁止されているものではない」
「今回の判断と米国からの選手団の派遣は関連していないとの説明を米国から受けている」

 25日の会見では、加藤官房長官にいつもの饒舌さは見られなかった。記者が、米国務省が新型コロナウイルスの感染状況を理由に、日本に対する渡航警戒レベルを最も厳しい「渡航中止・退避勧告」(レベル4)に引き上げたことへの受け止めについて尋ねた時だ。

「レベル4」といえば新型コロナの死者数が30万人を超えたインドと同じ。つまり、米国務省は今の日本の感染状況を「インド並み」と見ている証左だ。

 これでは日本政府や東京五輪組織委員会などが7月23日開幕の東京五輪について「何が何でもやる」と言い張ったところで、世界各国の五輪組織委やアスリートは参加に二の足を踏まざるを得ない。日本政府や五輪組織委はいよいよ「中止」を含めて他の選択肢を探すべきだろう。

 本来は大手メディアがそういった論陣を張り、国民世論を盛り上げるべき役割を担っているのだが、日本の主要メディアはどこも腰が重い。なぜなら、朝日、読売、毎日、日経などの大手は五輪を推進する立場にあるスポンサーだからだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース