阪神・佐藤輝明の陰に隠れた4番・大山悠輔は見たくない
ある選手の現時点での個人成績を143試合に換算して、シーズン最終成績を予想する――こういう遊びに興じたことのある野球ファンは多いことだろう。選手本人は「個人成績よりチーム成績のほうが重要」と言うのがお決まりで、確かにそれは正論なのだが、現実は個人成績のほうが選手の野球人生を左右したりするから見逃せない。
当然、虎党の私にとっては、阪神の主要選手の個人成績は気になるものだ。阪神は6月20日時点で63試合を消化しているため、先発投手では現在6勝の秋山拓巳、5勝のガンケルと青柳晃洋が2桁勝利ペース。4勝の西勇輝と伊藤将司も十分に可能性がある。現在21セーブのクローザー・スアレスなんて、このままでいけば藤川球児の球団記録46セーブを更新するかもしれない。
一方、打者に目をやると、もっとも気になるのは生え抜き日本人選手の本塁打数だ。ご存じ阪神では1985年の掛布雅之と岡田彰布以来、生え抜き日本人のシーズン30本塁打以上は現れておらず、この期間は12球団でもっとも長い。なお、楽天は球団創設以来、まだ一人も30本に達した生え抜き日本人は現れていないが、そもそも歴史が浅いため、やはり阪神のほうが深刻だ。