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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神から7人選出「オールスターファン投票結果」の複雑な心境…虎党の一人として恥ずかしい

公開日: 更新日:

■過剰な身内びいき

 中居正広の質問の意図はよくわかる。今年のオールスターのファン投票で、阪神からは11ポジション中7人が選出された。セ・リーグ首位を走っているわけだから、当然だと思うかもしれないが、それぞれの個人成績を見れば7人選出は少々やりすぎ感がある。たとえば外野で選出された近本光司より好成績を残している他球団の外野手、中継ぎで選出された岩崎優と同等か、それ以上の成績を残している他球団のセットアッパー……彼らのことを思うと、なんとも複雑な心境になる。

 同番組の中で中居正広は「阪神ファンって調子がいいと、すぐ投票しまくる」と冗談めかして語っていたが、私は虎党の一人として、これが恥ずかしくてたまらない。首位の喜びで過剰な身内びいきに拍車がかかるのだろう。小学校の運動会で我が子を溺愛するがあまり、場にそぐわない大応援団を結成する家族親戚一同みたいなものだ。

 もちろん阪神ファンの総数が多いというのもあるが、同じく総数が多い巨人でこんなことは起こらないだろう。それを証拠に巨人では本塁打リーグトップの岡本和真が三塁手の得票数で大山悠輔を下回り、今季は戦線離脱があったもののビッグネームの坂本勇人が遊撃手の得票数で阪神のルーキー・中野拓夢を下回った。中野は確かに期待の星だが、それでも今はまだ打率.280前後だ。

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