巨人は首位阪神に勝ち越し再び1.5差も…よぎる15年前の「骨折地獄→4位終戦」
巨人は11日、梶谷隆幸(32)の出場選手登録を抹消した。10日の阪神戦で右手甲に死球を受け、「右第3中手骨骨幹部骨折」と診断されていた。梶谷は左太もも裏の違和感で約1カ月間離脱し、6月22日に復帰したばかり。打率.282で規定打席到達目前だっただけに痛い離脱となった。
巨人は6月上旬に正二塁手だった吉川が「左手中指末節骨骨折」で戦線を離脱すると、同下旬に絶対的セットアッパーの中川が「左第十肋骨骨折」で侍ジャパンを辞退。2人は現在もファームでリハビリ中だ。主将で大黒柱の坂本も5月上旬に「右手母指(親指)末節骨骨折」で約1カ月離脱。前半戦の間に主力4人が「骨折」する異例の事態。原監督は故障者が続出していることについて先月末、「全て今日のベストだというつもりでやっている。強がりではなく、それがペナントレース。それはこれからも変わらない」と振り返っていた。
とはいえ、原監督にとってフラッシュバックしそうな年がある。2次政権1年目の2006年である。
「最初に、オープン戦から好調だった先発ローテの一角・高橋尚が、開幕早々にファウルボールを顔面に受けて右頬を骨折。長期離脱を余儀なくされると、6月に中軸の小久保が右手親指を剥離骨折して、こちらも長期離脱。これが痛かった。4月は首位で開幕ダッシュに成功したのに、6月に19敗を喫してどんどん失速。歯止めが利かなくなった。この年、巨人最終年となった仁志も手首を骨折した。骨折じゃないけど、高橋由や阿部も故障で離脱して、この年は4位。故障者が続出したことで頭にきた原監督が、『うまい選手より強い選手を求める』と盛んに言うようになった、思い出したくもない年でしょう」(チーム関係者)
2位巨人はこの日、首位阪神戦に臨み、0-0で迎えた八回に大城が値千金の決勝打を放ち、ゲーム差を再び1.5に縮めた。とはいえ、15年前を彷彿とさせる故障者続出。まだまだ予断を許さない後半戦になりそうである。