五輪ホスト国が割に合わない本当の理由…1960年以降はすべて赤字
「(それでも立候補都市がある)主な理由は建設業界などに落ちる利権だ。そこに群がる列には投資家らもつらなる。彼らはコンサルティング会社などを使って経済効果を試算するが、そこで使われる数字は嘘っぱちで、非現実的な見通しが立てられてしまう」
「(22年の北京冬季五輪は)とてつもなくクレージーなことをやっている。会場のうち2つは北京から遠く離れたゴビ砂漠に近い乾燥地帯にある。そこに人工雪を降らせるための水の輸送に、とてつもないカネをかけているし、これは予算案には載っていない。スキーとは無縁の地にスキーを持っていくために、こんなカネをかけるのはバカげている以上にバカげた考えだ」
「205カ国のアスリートが一堂に会し、フィールドで競い合うことには共鳴する。ただ、それで? あまりに高くつき過ぎないか?」
菅首相は「アスリートの活躍は若者や子供たちに夢と希望、感動と勇気を与える」と話しているが、その代償はあまりに大きい。
(米紙コラムニスト、ビリー・デービス)