【体操】個人総合「金」橋本大輝の野望は五輪3連覇! レジェンド池谷氏が勝因を分析
■種目別「金」も濃厚
さらに池谷氏が続ける。
「私が橋本選手の金メダルを確信したのは平行棒です。メダル争いをしていた選手の中でDスコアは一番低かった。それなのに、あれだけの高得点が出たのは、最後の着地です。前に2回まわって半分ひねる着地ですが、足を閉じて着地している。他の選手はみんな抱え込むときにどうしても足が開いて減点につながるところを、橋本選手はここでの減点がない。最後の鉄棒は絶対に失敗しないと確信して見ていました。というのも、個人よりもプレッシャーのかかる団体決勝で完璧に決めていた。種目別でも金メダルの可能性はかなり高いと思います」
橋本はインタビューで表彰式で終始笑顔だったことを聞かれ、「ここで涙を流してしまうと今の状態で満足していることになる」とにこやかに答え、「チャンピオンは涙を見せず、前だけ向いていくものだと思う」と続けた。今回の優勝を皮切りに2024年パリ、28年ロスと五輪3連覇の野望があるというのだから、そのセリフも納得だ。
前回のリオ五輪まで個人総合2連覇の内村航平の時代が終わった男子の日本体操界。新たなエースは28年ロスまでチームを引っ張れる。