モロッコ「五輪選手」がプレイブック(規則集)違反の浅草観光か?

公開日: 更新日:

「Tシャツでも買おうと、浅草で大手衣料品店に入ったんです。上のフロアに行こうとエスカレーターに乗ったら、たまたまた目の前に外国人3人組がいました。同じ色のオレンジの短パンをはいていて、スポーツ選手かなと思いました。最近の浅草は外国人旅行客もほとんどいませんから、これは五輪関係者だと思いましたね。そうしたらホントにどの人も『TOKYO2020』のストラップをつけていて、大きなIDがちょうど真後ろからよく見える人もいました。そうしたら『モロッコ』『選手』と表示されていたんですよ。選手名も書かれていましたが、これは長くて覚えられませんでした。先日もジョージアの選手が東京タワー観光をして処分されていましたし、ドキッとしましたね」(40代男性)

 情報を提供してくれたこの男性によると、「選手」のショッピングが目撃されたのは8月4日午後7時頃、浅草の中心部にある衣料品ビルだ。エスカレーターを降りた後、読者がTシャツを物色していたところ、”選手”らも同じコーナーに集まって来てある選手はTシャツを3,4枚ほど手にとっていたという。

 そこで証拠になると考え、スマートフォンで動画を撮影したという。どの男性も身長は175センチ以上あって細身。細身長身の選手といえば3日、モロッコのソフィアン・エル・バッカリ選手が陸上3000メートル障害で金メダルを獲得したが、読者は「陸上選手みたいだが、わからない」とのこと。「選手」らはIDを隠すようにTシャツの中に入れたり、東京五輪のキーホルダーのようなものを腰からジャラジャラとぶら下げており、ショッピングを楽しんでいたそうだ。

組織委とモロッコ大使館に確認すると…

 江戸情緒が漂う浅草は外国人観光客に人気のある街であり、日刊ゲンダイ記者は翌日も、五輪のコーチか海外メディアの関係者らしき姿を見かけた。コロナ禍で日本人も含め観光客が少ない浅草では「選手」らは目立ったことだろう。

 国際オリンピック委員会(IOC)らが新型コロナウイルス対策のプレイブック(規則集)では、選手は宿泊施設、練習会場、試合会場以外への外出が制限され、大会期間中の観光などは禁じられている。そこで8月5日、提供された動画を切り取った画像を東京オリピック・パラリンピック組織委員会の戦略広報課に送り事実の確認を求めたところ、次のような回答があった。

「個別の案件の詳細についてはお答えしておりませんが、プレイブック違反が疑われる事例については、早急に把握し、事実を確定した上で、処分を含め厳正な対処を行うことが必要であると考えています」などと回答を得た。   

 同日、在日モロッコ大使館にも確認を求めたが、回答はなかった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…