本塁王争いトップ大谷翔平に肉薄 ゲレーロJr.にぶら下がる「長期契約」のニンジン
二刀流が足踏みしている間に、ライバルの足音が近づいてきた。
■混沌とするア・リーグ本塁打王争い
日本時間10日現在、ア・リーグ本塁打王争いは、43本でトップのエンゼルス・大谷翔平(27)を、42本のロイヤルズ・ぺレス捕手(31)とブルージェイズ・ゲレーロJr.内野手(22)の2人が追っている。
この3人は今季、いずれも偉業がかかる。大谷が1918年のベーブ・ルース以来103年ぶりの「2ケタ勝利、2ケタ本塁打」に王手をかければ、ペレスは72年のジョニー・ベンチ(レッズ)以来、49年ぶりの捕手による2冠(本塁打、打点)を見据える。ゲレーロJr.は12年のミゲル・カブレラ(タイガース)以来、9年ぶりの3冠王を狙える位置につけている。
今季、残り25試合を切り、タイトル争いが佳境を迎える中、最もモチベーションが高まっているのがゲレーロJr.ではないか。3人の中で最も若い彼ににはニンジンがぶら下がっているからだ。04年のア・リーグMVPウラディミール・ゲレーロ(エンゼルス他)を父に持つサラブレッドは、サービスタイム(稼働期間)は3年に満たないものの、過去2シーズンの働きを評価され、今オフには「スーパー2」といわれる特例で年俸調停権を手にするのは確実とみられている。