あるかヤクルト逆転V 「ノムさん野球がチームに浸透」と元エース川崎憲次郎氏
ダークホースが浮上してきた。
10日、巨人が中日に敗れたことで2位に浮上したヤクルトである。
41試合を残して首位阪神とは3ゲーム差。弱点とされた投手陣はここにきてチーム防御率3.64と阪神(3.58)、巨人(3.60)とほぼ互角な上に、チーム453得点はリーグトップ。中軸の村上宗隆、山田哲人に加え、サンタナ、オスナの両助っ人による活躍も見逃せない。
昨年まで2年連続最下位だったチームが、この時期に優勝争いを演じているだけでも立派だが、昨年とは何が違うのか。ヤクルトの元エース川崎憲次郎氏が言う。
「村上、山田の2枚看板の存在が大きいのはもちろん、若手とベテランがうまく噛み合っていると思う。それぞれが自分のやるべき仕事を分かっていて、ベテランは脇役に回って若手を立てる。この流れはかつての野村克也監督の野球なのかなと。池山隆寛さん(現ヤクルト二軍監督)がケガで試合に出られなかったとき、ベテランだったのにベンチからめちゃくちゃ声を出していたのをすごく覚えている。高津監督をはじめ、今の首脳陣は野村さんのもとで育った人ばかり。ノムラの教えがチームに浸透している気がします。昨季から何かを変えたというより、今季になって高津野球がより浸透してきたのかもしれません」