著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

中日・山井が時々見せた無双モード 成績は平凡でも20年プレーし続けた不思議な魅力

公開日: 更新日:

 球界最年長投手の中日・山井大介(43)が今季限りで現役引退することになった。私は虎党だが、この山井は好きな投手だった。現役20年で通算62勝70敗と、数字だけ見れば平凡な成績だが、やけに存在感のあるおもしろい投手だった。

 山井といえば、なんといっても2007年の日本シリーズで岩瀬仁紀とともに成し遂げた完全試合リレー、そして13年の単独でのノーヒットノーラン、さらに14年の最多勝と最高勝率の投手2冠が思い出される。こうやって3つの偉業を見てみると、とてつもない投手である。山井と同時代に活躍した中日の先発投手といえば山本昌広や川上憲伸、吉見一起が有名だが、語るべきトピックスの多さではその3人と肩を並べられるほどだ。

 しかし、山井が規定投球回数に達したのは、先述の投手2冠を獲得した14年のみ。2ケタ勝利を挙げたのも、その年の13勝の1度だけ。それでいて一瞬の輝きがまぶしかった短命投手というわけでもなく(たとえば同じ中日で87年に高卒新人ノーヒッターを記録した近藤真市のように)、現役20年で40歳を過ぎても投げ続けた長生き投手でもあったわけだから、本当に不思議だった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…