楽天1位・吉野創士 ホームグラウンドは父が祖父から受け継いだ工務店
吉野創士(外野手・18歳・昌平高)=楽天1位
生まれは千葉県浦安市。有名テーマパークからほど近い場所で育ったが、追いかけたのはねずみのキャラクターではなく、母の智子さん(53)の背中だった。学生時代、バレーボール部に所属していた智子さんは、結婚後もママさんバレーチームに所属。息子は小学校1年から「舞浜フェニックス」で野球を始めていたが、練習や試合のない週末の夜、練習拠点だった近所の小学校に行く智子さんが誘うと、「一緒に行く!」と笑顔でついてきたという。
「バレー仲間のお子さんと息子が4、5人集まって、柔らかいボールで野球もどきの遊びをよくしていたり、体育館の隅っこで走り回っていたり。バレーの真似もしていたけど、私からしたら下手っぴでした(笑い)」
家族に野球経験者はいない。父の善規さん(57)が学生時代に打ち込んだのはサッカー。姉の有可里さん(23)は部活動でソフトテニスをやっていて、現在は浦安市内のホテルでフロント業務に就いている。
「創士は自分から率先して前には行かず、後ろからみんなについていくタイプ。私も主人も体育会系でタイプが違うので、“誰の子?”って話をよくしていました。だから、私たちが息子を引っ張っていったのかもしれません。預けた監督さんたちにも『預けた以上、煮ても焼いても何をしてもいい』とはよく言っていました」(智子さん)