横綱・照ノ富士が大鵬以来の「横綱昇進→2場所連続V」へ好発進! “技”で霧馬山を撃破
「力」で動かし、「技」で仕留めた。
14日に初日を迎えた11月場所。横綱照ノ富士(29)は同じモンゴル出身の後輩、霧馬山を撃破して白星発進を決めた。
得意の右差し左上手には持ち込めなかったものの、強引な左下手投げで霧馬山の体勢を崩すことに成功。すかさず相手の右足に手を伸ばし、小股すくいで決めた。
パワーだけでなく、技術も兼ね備えた照ノ富士。当然ながら、今場所も優勝候補の最右翼である。先場所は年6場所制になった1958年以降、史上5人目となる新横綱優勝を果たしたばかり。仮に今場所もVなら、さらなる記録を手にすることができる。横綱に昇進した直後から2場所連続で賜杯を掴んだ力士は、61年11月~62年1月の大鵬のみ。照ノ富士が2人目となる可能性は高い。
現在の土俵を見渡す限り、照ノ富士に迫る力士は皆無と言っても過言ではない。この日、横綱相手に見せ場をつくった霧馬山や若隆景、豊昇龍らは将来有望でも、まだ成長過程。大関2人は地位のキープが精いっぱいだ。たまに照ノ富士に勝てる力士がいても、15日間トータルの成績では太刀打ちできそうにない。
新横綱から3場所連続……となれば、大鵬ですらかなわなかった唯一無二の記録。照ノ富士を止めることができるのは、ケガによる休場だけかもしれない。