日本女子ツアーはバカ高い賞金に見合うだけの内容には程遠い
若い選手の活躍で盛り上がりを見せてきた日本女子ツアーも、今週の「JLPGAツアー選手権リコーカップ」を残すのみとなった。この試合後に賞金女王が決定するが、驚くのが金額だ。
最終戦を前に1位・稲見萌寧(22)の2億5351万円を筆頭に、ランク14位まで1億円台が続いている。今季はコロナ禍もあって、2020-21年を1シーズンとして試合数が多いとはいえ、小遣い事情が厳しいサラリーマンには、なんともうらやましい額である。
さらに驚くのはランク上位が20代前半の若い選手で占められていることだ。
コロナ禍の中で、日本経済が苦境に喘ぎ、倒産企業が相次ぎ、失業者、自殺者も出ている中で、女子ゴルフだけが完全に浮世離れしている。だが、それに釣り合うだけの中身があるならまだいい。
しかし現在の女子ツアーは脆弱な土台の上に成り立っている、いわばうわべだけの“バブル”状態といっていい。
その理由は、多くのプロスポーツの中で、プロゴルフ(男女とも)だけが興行になっていないことだ。人気のバロメーターは、チケットの売り上げ、ファンの支持、テレビ視聴率、スター選手の存在、ゲームの面白さなどだ。