巨人ドラ1翁田大勢は桑田式“鬼指令”の成否を握る男 その潜在能力と実父が明かす辛酸の日々
巨人のドラフト1位ルーキー翁田大勢(22=関西国際大)が4日、関西国際大グラウンドで練習を公開した。
最速157キロ右腕は年末年始も休まずトレーニングを継続。「一年間、ケガをしないように一軍で勝負したい」と腕まくりした。
巨人は昨季の9月以降、先発投手のコマ不足にあえいだ。苦肉の策として5人による中5日、中4日のローテを断行すると、先発陣が対応できず、チームは4年ぶりの10連敗を喫するなど大失速。借金1の3位に沈む大きな要因となった。
しかし、桑田真澄投手チーフコーチ(53)は4日付のスポニチのインタビューで「基本は中5日。フォームと制球力を磨けば135球以内で十分に完投できる」と引き続き、登板間隔を詰めた上での完投を奨励した。
「先発の6人目がいない」とされる中、山崎、直江、堀田、さらにドラフト2位左腕のJR東日本・山田、同3位の日大・赤星ら若手がしのぎを削る構図だが、とりわけ首脳陣の期待値が高いのが、この大勢なのだ。
転機は大学3年春の阪神二軍との練習試合だった。4回3安打2失点5奪三振の好投でスカウトに注目される存在に浮上したものの、さあこれからという時に、新型コロナウイルスの影響で春のリーグ戦が中止となった。同年秋は右肘炎症のため登板できず、モヤモヤする日々を送る。父の八寿男さんは「ドラフトイヤーの4年春に右肘を疲労骨折してしまい、ここが野球人生最大のピンチでした」と振り返る。投球ができなくなり、プロ入りの夢が遠のく中、部員3人がコロナに感染。隔離生活も経験した。