スペイン代表監督のルイス・エンリケは世代交代を通してチームをレベルアップ
スペイン(4)監督力
スペイン代表監督のルイス・エンリケ(51)は現役時代に禁断の移籍をやらかし、サッカー界に大きな衝撃を与えた。
スペイン北部ヒホンの出身。1991年に21歳で名門レアル・マドリード入りして豊富な運動量と卓越した戦術眼、闘争心を武器に「中盤のダイナモ」として主軸を務めた。が、起用法などを巡って首脳陣とモメることが多く、96年に同国内の犬猿のライバルであるバルセロナに移籍。レアルファンから「裏切り者」と罵倒され、バルサファンからは「宿敵のユニを着ていたヤツは認めない」と猛反発を食らった。
しかし、バルサの地元独自の言語カタルーニャ語を習得するなどしてファンに受け入れられ、2004年に34歳で引退した時は「通算400試合出場・102得点」の金字塔を打ち立てた。
引退後は、サーファーになるためにオーストラリアに移住したり、フルマラソンやトライアスロンの大会に出場。サッカー界とは距離を置いていたが、08年にバルセロナBチーム(3部)の監督に就任して指導者人生をスタート。14年にバルサ監督に就任。在籍中に9タイトルを獲得して18年7月、ついにスペイン代表の指揮官に招かれた。