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阿波野秀幸元プロ野球選手

1964年7月28日、神奈川県生まれ。桜丘高、亜大を経て、86年のドラフト1位で巨人、大洋(現DeNA)を含めた3球団競合の末、近鉄に入団。87年、新人王、89年は19勝(8敗)、183奪三振で最多勝と最多奪三振のタイトルを獲得。その後、巨人、横浜でプレー、通算75勝68敗5セーブ。引退後は巨人、横浜、住友金属鹿島、中日などでコーチを務めた。

ドラフト1位で近鉄入りした野茂英雄はマスコミ対応に苦慮…一緒に座禅を組もうと誘った

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 1989年11月26日のドラフト当日は、近鉄の同僚・村上隆行の結婚式だった。私は彼の披露宴に出席していた。

 当時、新日鉄堺の野茂英雄に近鉄を含む史上最多の8球団が競合、当たりクジを近鉄が引いたというニュースが披露宴の最中、司会者から速報として会場に伝えられた。

 リーグ優勝した年にドラフトの目玉といわれた即戦力投手の交渉権を得たのだ。

■「主役が代わっちゃったよ」

 式に出席していた我々はもちろん、球団関係者以外の人たちも含めて会場は大いに盛り上がった。

「おい、おい、主役が代わっちゃったよ」

 などという声も聞こえた。

 近鉄に追い風が吹いているようなムードがあったからだろう。年明けの1月、テレビ局の仕事で私は野茂と対談をすることになった。

■「来てもらうわけにはいかない」

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