大谷翔平に浮上するイチロー案「隔年で投手と野手」 金満強豪球団が“二刀流の寿命”延ばす
球団にとってもメリット大
「隔年で投手と野手を入れ替えることは、二刀流の寿命を延ばすことにつながるのではないか」と大リーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう続ける。
「理想は現在のように、中5~6日でリアル二刀流を務め、それ以外はDHで出場することですが、あまりにも負担がかかり過ぎます。大谷は5日に28歳になったばかりですが、メジャーでは30歳を過ぎた選手は下り坂に差し掛かるのが一般的です。人並み外れた身体能力、スタミナの持ち主の大谷であっても、いずれは限界が訪れる。大谷が30回目の誕生日を迎える再来年の24年以降、1年おきに投手と野手をこなすのはひとつの方策と言えるでしょう」
エンゼルスのように大谷中心のチーム編成や、起用法を採用するのは強豪球団では難しい。6人のローテにすればエース級の投手を通常の中4日ではなく、中5日以上で起用しなければならないなど、コストパフォーマンスが低下するからだ。打つ方では大谷をDHで固定すれば、他の野手を休養させる際、指名打者での起用が不可能になるなどの弊害が生じるからだ。
その点、1年おきに投手と打者をこなせば、各球団とも大谷の起用法、チーム編成に苦慮することはない。投手中心のシーズンは通常通り中4日で回せるし、野手専念ならポジションに就くこともできるようになる。大谷が投手と野手を両立させることで生じる他の選手へのしわ寄せを危惧して二刀流の扱いに難色を示しているとみられるヤンキース、ドジャースといった金満球団でも、大谷獲得に二の足を踏むことはないだろう。