エクアドル戦は先発総入れ替えで引き分け 森保監督はカタールの手応えを感じていた
GKシュミットがPKを読み切って阻止
そんな攻撃陣を後方支援したのが、シュミットだった。背中を強打して離脱した権田修一(清水)に代わって先発出場した彼は高さという武器を遺憾なく発揮し、セットプレー時に鋭いパンチングでピンチを逃れる。
前半ロスタイムのメナ(クラブ・レオン=メキシコ)のヘッドも確実にセーブ。前半を無失点で終えると、後半も高い壁としてエクアドルに立ちはだかる。
最大の見せ場だったのが、後半37分のPKシーンだった。
谷口がエストラダ(クルス・アスル=メキシコ)を倒して献上した絶体絶命のピンチを迎えても冷静にゴールマウスに立ち、キッカーのバレンシア(フェネルバフチェ=トルコ)のシュートを読み切って阻止。日本の敗戦も防いだのだ。
「とりあえず相手が蹴る前に動いて、少しでも気を反らして、最後は自分が信じた方に思い切り飛ぼうと思った。結果的にドンピシャでいいところにボールが来た。データではなくもう全然、何となくですね」と本人は感覚で日本を窮地から救い出したことを明かした。
これで権田との競争に勝って、W杯の正守護神の座をつかむ可能性が高まったシュミット。彼自身は「2次予選、最終予選で何試合も苦しい試合があった中でゴンちゃんはチームを救っていた。これは親善試合ですし、その差はやっぱりある」と謙遜していたが、やはり197センチの高さと威圧感は世界舞台では喉から手が出るほどほしい。
だからこそ、森保監督も6月以降は積極的に彼を使っているのだろう。