昔は入門希望者殺到したが…少子化で四苦八苦、相撲部屋のスカウト事情
親方の仕事で一番、重要なものが力士のスカウトです。協会の業務も大事ですが、それ以上に弟子を集め、育て、一人前の力士にするのが相撲部屋の本分です。
新弟子が年に200人を超えていたような時代は、それこそ黙っていても入門希望者が集まったものです。私が入門した時津風部屋のような名の知れた部屋だと、特に顕著。部屋が大きければ大きいほどOBや後援会の数も多く、日本全国から「ウチの地元に有望なのがいるから見に来てくれ」と、情報も入ってきました。
近年は少子化の影響もあってか新弟子の数は右肩下がり。荒汐部屋だけでなく、どの部屋も弟子集めは大きな課題になっています。
ここ数十年で学生相撲出身の親方が増え、母校相撲部の卒業生が先輩の部屋に入門するケースが多くなりました。また、大学の相撲部のOBが高校の相撲部の監督になって全国で熱心に指導されています。高校相撲のレベルがどんどん上がってきました。そして高校生の意思を尊重し、入門先の部屋を自分自身で決めさせるケースがほとんどです。
■〇〇県出身なら…