昔は入門希望者殺到したが…少子化で四苦八苦、相撲部屋のスカウト事情
師匠の出身県から力士を獲得することが昔は多かったです。〇〇県だったらあの部屋と、すぐにわかる時代でした。しかし、少子化に加えて、県によっては相撲が盛んな地域もあれば、そうでもないところもありますので、なかなか現在は難しくなってきました。
学校のツテもなく、出身地のツテもむずかしく、後援会の規模も大きくなく、満足にスカウト活動ができないならば、荒汐部屋のような弱小部屋は知恵と工夫しかありません。ツテも自分でつくるしかありません。
幸い、荒汐部屋は福島県に縁がある。これは若隆景ら3兄弟のお父さん、元幕下の若信夫さんが福島県でちゃんこ屋をやっている関係もあります。まだお店が名古屋にあった時代から通っていたこともあり、ツテがつくられていました。
東日本大震災のあった2011年。私は被災者の方々が少しでも元気になってくれればいいと思い、若信夫さんのちゃんこ屋を宿舎にして、7月下旬から8月にかけて福島県で合宿をしました。当時、まだ高校生だった若隆景も参加していましたね。
さらに、荒汐部屋が力を入れたのが、相撲部屋初のホームページ作成です。 (つづく)