箱根駅伝で駒大エース田澤廉は「大学駅伝3冠」を置き土産にできるのか
エースの快走で「5校目」となるか。
10月の出雲、11月の全日本を制した駒大は、正月の箱根で同一年度の大学駅伝3冠を目指す。
過去に3冠を達成したのは大東大(1990年)、順大(2000年)、早大(10年)、青学大(16年)の4校のみ。多くの監督は「3つの駅伝は距離が違う。出雲と全日本は箱根で好成績を収めるためのステップに過ぎない」と言うが、今年度の駒大は4年生が「3冠を目指したい」と大八木監督に直訴。箱根の優勝で夢がかなう。
鍵を握るのがエースの田沢廉(4年)だ。15日の会見では、「上りはあまり得意ではない」との理由で、急坂のある2区ではなく平坦な3区を希望した。大学関係者が言う。
「田沢は全日本は4年連続区間賞ですが、箱根の区間賞は意外にも今年だけ。最後は3区でビンセント(東京国際大)の区間記録(59分25秒)更新を狙っている。同時に大八木監督を3冠監督にという思いが強い。駒大は98年と13年には箱根で負けて3冠を逃した。今回は選手層が厚いし、大八木監督が言うように3区以降に先頭の方にいれば十分に狙える。7月の世界陸上は1万メートル代表で出場。学生長距離界のトップは来春、トヨタ自動車に進むが、その後も大八木監督に指導を受ける。これまでの恩返しと、今後のためにも、3冠を置き土産にしたい」
とはいえ、区間距離の長い箱根は青学がめっぽう強い。15年の初V以降、8大会で6度優勝。駒大にとっては大きな壁である。