大谷翔平“貫禄の4000万円帰国”に狂喜乱舞! 侍J首脳陣「リアル二刀流」依存に一抹の不安が…

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毎試合DHで先発も…

 大谷を今か今かと待ち望んでいるのはファンに限らない。

 指揮を執る栗山監督は今回のWBCで、大谷をフル回転させるつもりでいる。原則として毎試合DHで起用、なおかつ先発としても計算に入れているのだから、同じ試合で投げて打ってのリアル二刀流も当然というスタンス。「基本的には(投手と野手)両方できないかなというのがベースにある」と話していた。

 大谷は昨季、投打で規定に到達した初のメジャーリーガー。しかも投げて15勝、打って34本塁打と、2年連続MVPの可能性もあったメジャーでもトップに位置する選手だ。2009年以来、14年ぶりのWBC優勝に向け、首脳陣が大谷に頼りたくなる気持ちも分からなくはない。

■昨季の4月は防御率ワースト

 しかし、首脳陣もファンも大谷におんぶに抱っこの現状は危険過ぎやしないか。

 宮崎合宿でなく、エンゼルスのキャンプを選んだ理由のひとつは実戦を経験できること。日本にいるメジャーリーガーはルール上、6日の強化試合(対阪神)まで出場できないが、米国に制限はない。大谷は米アリゾナで実戦を積むことは積んだが、しかし、打者として2試合計5打席、投手として1試合2回3分の1を投げただけ。打つ方はともかく、投げることに関しては、顔見せ程度の実戦を経験しただけで本番を迎えることになる。

 大谷は昨季の序盤、投打ともにパッとしなかった。3、4月は打って打率.247、4本塁打、投げて防御率4.19。月ごとの成績をみると、打率は7月の.224に次いで低い数字で、本塁打数は9月と並んで最少。防御率4.19はワーストだった。エンジンのかかりが早い方ではないだけに、過度の期待は禁物だろう。

 まして起用法に関しては、すでにエンゼルスから制限がかかっている。ネビン監督が「WBCは先発。リリーフはやらない」と明言。大谷に関しては日程、試合数、イニング、球数の計画ができていて、すでに各国の代表や監督にも通達しているという。

「次回登板は本番になるでしょうけど、初の実戦が34球ですからね。いきなり50球とか60球に増える可能性は低い。たぶんオープン戦初戦と似たような球数になるんじゃないでしょうか。投げる試合で打席にも立つリアル二刀流もおそらくムリ。米国のスプリングトレーニングですら、登板日は投手に専念したほど。シーズン開幕戦に投げるうえ、今季から登板間隔を中5日に詰めて投げるプランだけに、WBCでムリをさせるわけがありません」(米国の特派員)

 大谷に対する期待度は異常なほど高騰しているが、多くを望むのは本人に酷だし、投打で大車輪というわけにはいかないようなのだ。

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