ダル今季初登板5回1失点も調整遅れ否めず…大型契約の反動心配、焦ればカブス初年の二の舞
WBC出場で調整が遅れていたパドレス・ダルビッシュ有(36)が日本時間5日、本拠地サンディエゴでのダイヤモンドバックス戦に登板し、5回3安打1失点、6四死球。勝利投手の権利を持ってマウンドを降りたが、救援陣が踏ん張り切れず逆転を許し、今季初勝利はならなかった。チームは6-8で敗れた。
ダルは立ち上がりから変化球の制球に苦しみ、二回には3者連続四球のピンチを招くなど、毎回の走者を背負ったが、最少失点で乗り切った。
メジャー12年目を迎えたベテラン右腕はチームの春季キャンプに合流せず、2月中旬から侍ジャパンの宮崎合宿に参加。WBCでは1次ラウンド韓国戦での先発を含む3試合に登板し、1勝0敗、防御率6.00。準々決勝イタリア戦、決勝の米国戦は救援に回り、14年ぶりの世界一に貢献した。
メジャーのキャンプ、オープン戦を経ずに、ほぼぶっつけ本番で開幕を迎えただけに、ピッチクロック(投球間隔制限)など新ルールへの対応も含め、調整遅れは否めない。最優秀監督3度のメルビン監督は「全く心配していない」と全幅の信頼を寄せているが、今後レギュラーシーズンへの影響は避けられそうにない。過去のWBCに出場したメジャーリーガーが不調や故障により、満足にパフォーマンスを発揮できなかったケースは枚挙にいとまがないからだ。