DeNAを3タテ粉砕、貯金7で単独首位…阪神悲願の“アレ”には大山&佐藤輝の大噴火が不可欠

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 猛虎軍団の悩みのひとつは、やはり長打力不足にある。開幕から34試合を消化し、チーム本塁打はリーグ5位の18本。岡田彰布監督(65)が大きな期待を寄せる大山と佐藤輝も、和製大砲の本領発揮とはいかない。18年ぶりの「アレ」には2人の打棒爆発が欠かせないだけに、どうする岡田監督。

 34試合を終えた時点で、2人のホームラン数は大山が3発、佐藤輝は7発。あくまで単純計算とはいえ、シーズンに換算すると大山が12発、佐藤輝が29発。2人とも40発の力を持つだけに、まだ本来の打棒ではない。

 それでも就任時に「大山と佐藤輝が中心になってクリーンアップを打ち、チームを引っ張ってほしい。新しい大山と佐藤輝をつくらないといけない」と、猛虎打線の“顔”に指名した岡田監督。期待は全く揺るがない。

 ひと口に和製大砲の育成と言っても、そう簡単ではない。

 元監督で阪神OBの重鎮、安藤統男氏はヤクルトの一軍作戦コーチ時代を振り返り、こう話したことがある。

あの頃のヤクルトは広沢克己、池山隆寛という大砲候補がいて、2人をどう育てていくかという話を監督の関根潤三さんとしていた。結果、中途半端なスイングは絶対にさせず、三振しても構わないからとにかく思い切り振ってこいと、口を酸っぱくして言ったよ。関根さんも『アンちゃん。もし見逃し三振で帰ってきたら叱り飛ばしてくれ』と。徹底していたな」

 育成は2人の就任2年目の1988年に実り、「トラ」こと広沢はキャリアハイの30発。「ブンブン丸」こと池山は、このシーズンから5年連続で30発以上をマークするなど大化けした。

(スポーツライター・長浜喜一)

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