ロッテ佐々木朗希「甲子園で1安打黒星」も大収穫 選手第一の吉井監督が描く“成長曲線”の妙

公開日: 更新日:

 2年前のことだ。佐々木朗希(21=ロッテ)は2021年5月27日、甲子園の阪神戦でプロ初勝利を挙げた。

 5回7安打4失点、5奪三振。ストレートの最速は154キロと、内容はいまひとつながら、この日の登板は佐々木朗希がその後、成長していく上で大きな意味を持つものだった。ロッテOBが言う。

「当時、プロ2年目。この年に実戦デビューした佐々木朗希の登板スケジュールは、首脳陣が甲子園の阪神戦から逆算して組んだものでした。佐々木朗希にとって、甲子園は特別な場所。大船渡高3年の夏は岩手大会の決勝まで勝ち進みながら、甲子園出場のかかった花巻東戦は登板しなかったどころか、試合にも出ずにチームは完敗。高校時代、甲子園で投げたくても投げられなかった佐々木朗希を、甲子園で投げさせることで飛躍のきっかけにしたかったのですよ」

 佐々木朗希はこの年、11試合で3勝2敗。後半6試合の防御率は1.22と尻上がりに調子を上げ、プロ3年目の昨季はプロ野球新記録の13者連続奪三振のオマケ付きで完全試合を達成。今季は開幕前のWBC侍ジャパンの世界一に貢献するなど、順調に成長曲線を描いている。

■以前からあった登板プラン

 4日、甲子園の阪神戦の登板もしかり。以前は金曜日に投げていたローテーションが右手中指のマメで崩れると、首脳陣はわざわざこの日の阪神戦に照準を合わせたスケジュールを組んだといわれるが、「いや、首脳陣が佐々木朗希を甲子園で投げさせるプランは、おそらくマメができる以前からあったものでしょう。昨年の交流戦は甲子園での試合がなかっただけに、今回の登板はプロ初勝利を挙げた思い出の場所で投げることが、さらなる飛躍のきっかけになればという首脳陣の配慮ですよ」とは前出のOBだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  5. 5

    露呈された韓国芸能界の闇…“兵糧攻め”にあうNewJeansはアカウントを「mhdhh」に変更して徹底抗戦

  1. 6

    大阪万博ハプニング相次ぎ波乱の幕開け…帰宅困難者14万人の阿鼻叫喚、「並ばない」は看板倒れに

  2. 7

    大阪・関西万博“裏の見どころ”を公開!要注意の「激ヤバスポット」5選

  3. 8

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  4. 9

    広末涼子が逮捕以前に映画主演オファーを断っていたワケ

  5. 10

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い